無印良品のこおろぎせんべい

所長です。 

先月の5月20日にネットストアで発売開始された「コオロギせんべい」が、ようやく届きました。

20日昼過ぎに注文をして、当日夕方もう一度サイトを確認したところ、「売り切れ」となっていました。一袋190円という圧倒的な購入しやすさも人気の理由かもしれません。販売個数はどれくらいだったのでしょう。

 

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さて、開封してみましょう。

せんべいはコオロギ臭ゼロでした。

コオロギ粉末はどうしても時間がたつと匂いがつよくするものですから、ちょっと驚きでした。

原材料は、馬鈴薯でん粉、コーンスターチ、コオロギパウダー、…と並びます。コオロギ粉末は少なめなのでしょうか。

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茶色の点々がコオロギ粉末や粉末醤油なのでしょう。

 

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さっそく実食してみます。

うん、たしかにエビ臭はしませんが、エビせんに近い味がします。

そして、途中から醤油の焦げ臭い香りと共に鼻の奥にコオロギのビターな香りがしっかりしてきます。味付けは濃いめで、私にはしょっぱいかな。

 

スーパーでエビせんを買って食べ比べてみました。

コオロギせんべいは馬鈴薯でん粉で作っているので、一応小麦粉系でなくでん粉系エビせんのみを適当に購入。

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ライフの「えびてり焼」が一番うまい笑。

油を豊富に使っている点が大きいですね。

コオロギせんべいは油は少なめでヘルシー、醤油で塩味を強めにしているといった感じでしょうか。

 

無印良品といえば、手ごろな値段と高い品質、未来社会を見据えた事業展開を進めている大企業。

日本の昆虫食史上でエポックメイキングな出来事になるかと期待していましたが、うーん。

 

個人的にはコオロギ臭が全くしないことは良い意味で驚きだったものの、粉末コオロギをせんべいにしました、という以上のものではなかったと思いました。

ハイソのスナック菓子や、エントモファームのローストコオロギのような「これはいける!」という感動を期待していただけに、ちょっと辛口コメントになってしまいました。

今回は先行販売とのことで、市場調査も兼ねた試作版なのではないでしょうか。

さらに改良版が出るかも、と淡い期待を頂いております。

 

いろいろ言いましたが、

2013年に国連が昆虫食を推奨する報告書を発表して以来、世界ではじわじわ昆虫食が浸透してきています。

そんな中で、この「こおろぎせんべい」は、現時点で以下のような意義があったと思います。

 

・環境や品質に配慮したブランドイメージの大企業が昆虫食品を開発した

(→これまでゲテモノ一色だった流れを一掃するきっかけとなるか)

・低価格であった

(→これまで昆虫食品は付加価値をつける販売手法がメインだったが、普通にスナック菓子として気軽に購入しやすい値段として定着していくのか)

・コオロギ臭さを抑えたせんべいだった

(→これまでのイベント食から、普通の食品としてどう受け入れしやすい味にしていくか)

 

今後、このコオロギせんべいが日本の昆虫食ブームのけん引役となるのか、単なる話題作りに終わるのか、しっかり見守っていきたいと思います。

 

無印良品HPのコオロギせんべいについては以下。

(現在品切れ中。6月中旬再入荷だそうです)

https://www.muji.com/jp/ja/feature/food/460936